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19歳で起業、無料の漫画サイトを立ち上げた学生の苦悩《前編》

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マンガは日本の立派な文化であると同時に、産業でもある。しかし、新しいマンガはどんどん世に出て行くのに、マンガ業界自体はどうも旧態依然としている。

そんなマンガ産業を根底から改革することに心血を注ぐ"cool"な学生が早稲田大学にいることをご存知だろうか?彼の名は、石黒燦早稲田大学政治経済学部の学生であり、株式会社MAGIA CEOという学生起業家の顔も併せ持つ。

”歩くCool Japan"の素顔、ビジョンに迫ってみた。

まんがっくす

ー本日リリースのサービス、MangaX(マンガックス)について教えてください。

MangaXは、オリジナルWebコミックを全話完全無料で配信するサービスです。従来のWEBコミックのビジネスモデル形態は、マンガの1話と最終話を無料にしてユーザーを呼び込むというものでした。

私は、収益化やプロモーションは二の次だと考えています。まずは、MangaXが提供するコンテンツのファンになってもらうことを優先していますね。

また、全話完全無料にすることで、マンガを読んでいるなかでありがちな「置いていかれる」という現象をなくそうと思っています。

例えば、従来の週刊連載誌では、何週間かチェックするのを忘れただけで内容に追いつけなってしまうことがよくあります。一方、MangaXでは読みたいと思ったその瞬間から読むことが可能です。

また、従来のWEBコミックは広告を入れることで収益を図っているケースが多い。次のページを読もうとして、クリックしたボタンが実は広告だった、という経験はありませんか?

良いシーンだったのに、広告ボタンをクリックしてしまい、マンガとは関係のない別のページに飛ばされたら、少し残念な気持ちになりますよね。

しかし、MangaXではそのようなビジネスモデルは取り入れていません。広告を入れてしまうと、先ほどの例のようにマンガの持つ雰囲気・世界観を壊しかねないからです。

MangaXを利用すれば、いつでも、どこでも、だれでもマンガを楽しむことができます。もちろん、クオリティはちゃんと保証します。無料だからといって手抜きをするようなことは絶対にしません。

g像1 画像2 MangaXの特徴の1つとして、クオリティにはかなりこだわっています。マンガ雑誌で掲載されているプロの作品と、ストーリー面や作画等で比較しても、MangaXのマンガは全く引けを取らない、もしくはそれ以上に面白い圧倒的クオリティ作品であると自信を持って言えます。

でも、やはりそのようなクオリティの高いマンガを描ける選りすぐりのマンガ家はなかなか発掘できない。そこで、優秀なマンガ家を集めるために、今までにはなかったリクルーティングをしています。

マンガ家志望の人にとって、新しいキャリアの選択肢を用意したのです。つまり、リスクを負わないで、個人にあった連載ペースで自由にマンガを描ける環境を用意したということです。

多くのマンガ家志望者は、一流の商業雑誌で連載することを目指します。しかし、一流商業雑誌で連載できる段階にまで到達するまでには多くのリスクを負わなければなりません。

よくある失敗例として、学業や別の仕事とマンガを描くことの両立が上手くできないというケースがあります。彼らの多くは、プロ顔負けの技術を持っているにもかかわらず、同人誌のような趣味の範囲でマンガを描くようになります。

また、プロのマンガ家としてデビューしても週刊連載のシステムや編集者と上手くいかずに引退してしまう人もいます。そんな人たちに、ひとりひとりが自由にマンガを描ける環境を用意しました。これは彼らにとって魅力的なことだと思います。

そして、MangaXでは海外のマンガ家を獲得することにも力を入れています。マンガ文化は世界中で徐々に認知度を広めていて、特に中国や韓国などアジア地域ではその傾向が強いです。

海外でもクオリティの高いマンガを描ける素晴らしい人材がどんどん出ていますが、マンガ家としてデビューできる環境が整っていないのです。そんなところに目を付けてみました。

また、日本国内のマンガは海外市場をあまり開拓できていません。実際、海外での売り上げは伸び悩んでいます。このままでは、日本のマンガ産業は今後衰退していく可能性があります。

そこで、彼ら海外のマンガ家を商売敵として捉えるのではなく、日本に呼び込むことによって、日本のマンガ産業を盛り上げようと思いました。

MangaXは、多言語配信も行います。世界中の人々が、日本が生んだカルチャーであるマンガを楽しむことができます。日本とは全く違った価値観を持つ海外のマンガ家が、マンガ界に新たなる旋風を巻き起こすことを期待しています。 MangaXによって、何十年と変わってこなかったマンガ業界に改革を起こせると思っています。今後、WEBコミックだけでなく他のマンガ市場を作ることも目指していきます。

ー学生にオススメのマンガはありますか?

ブラック・ラグーンでしょうか。作品が持つダークな雰囲気も良いですし、色々と考えさせられる内容です。 img_0

ー同世代の学生に感じる危機感などありますか?

間違ったグローバルで戦うな、と少し警鐘を鳴らしたいですね。グローバルという単語は、すごく便利な言葉だと思います。しかし、グローバル化というのは何にでも汎用的である部分を押し出し、個々の違いを無視して特性を失くすことだ、と捉えることもできると思います。

そして、グローバルも結局はドメスティックな部分の集合体。つまり、世界的公用語である英語が話されているアメリカに行ったところで、それはグローバルに出たということにはならないのです。それは、広い視点から見るとアメリカというドメスティックに行ったということなのです。

英語が話せる、というのもあくまで前提条件です。言語障壁を乗り越えた後が、勝負なのです。

例えば、ある日本人学生がハーバード大学に留学したとしましょう。ハーバード大学には、自分よりも上手に英語が話せる学生がいるわけです。シリコンバレーで起業するにも、アメリカで育った学生起業家の方が自国の市場に詳しいでしょう。では、そんな彼らに勝てる部分はあるのでしょうか?

原点に帰れば、日本人であるということが武器になります。日本人独自の発想、戦略スキームを立てて戦うべきなのです。そうすることで、海外のライバルたちと差別化できます。

多くの学生が、自分が最も理解している部分である日本に早くから見切りをつけ、海外留学に行き、グローバルと叫ぶのは危険な気がします。

日本を詳しく知ったうえで、海外に行き、自国と徹底的に比較できるからこそ発見があり、価値が生まれるのです。また、アメリカであればアメリカだけの戦略、中国であれば中国の戦略というように、各国によって個別の戦略を立てるのが正しいグローバルだと思います。

2015/03/15

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