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【校則なし?】授業中すき焼き!? 掃除は先生!? 名門”麻布学園”が自由すぎてスゴかった...

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自由すぎて話にならない...

毎年、東京大学に多数の合格者を輩出している名門私立・麻布学園。開成、武蔵と並ぶ御三家と称され、100年以上の歴史を持つ男子校だ。高校入試で生徒を募集しない完全中高一貫校の制度をとっている。

世間一般のイメージでは、勉強しかしていないガリ勉が多く校則の厳しい学校だと思われがちだが、実はその真逆を果てしなく突き進んでいる。

まずは、麻布がどれくらい自由であり、ぶっ飛んでいるかを見ていこう。

授業中にすき焼き!?文化祭で700万円を生徒が自由に使う!?

麻布学園はとにかく自由な校風で有名だ。明文化された校則もなく、髪を染めても構わないし、頭髪だけでなく服装も装飾品も自由だ。

ただ、「授業中に麻雀をしない」「鉄下駄を履いて登校しない」「バイク登校はしない」「アルバイトをしてはいけない」「出前をとらない」という暗黙のルールは存在する。

授業中はというと、すき焼きを食べる生徒がいたり、平気な顔で漫画を堂々と読んでいたり、音楽を聴いていたり、なかには立ち話までしている生徒もいるそうだ。教室はあまりにも汚く、それを見かねた先生が掃除を行っている。

部活はというと、これも生徒主体なので大学のサークル感覚で運営している。将棋部、囲碁部、チェス部といったボードゲームの部活が強豪で有名である。囲碁部はプロ棋士の石倉昇、チェス部は最年少日本チャンピオンの小島慎也を輩出している。

麻布では高校二年生がメインの世代であり、麻布の象徴とも言える学園祭や体育祭などの学校行事は彼らが中心になって取り仕切る。

文化祭では、自分たちで委員会を立ち上げて700~900万とも言われる予算を生徒達自身の手で管理する。3日間開催され、来校者数が3万人を超える人気行事だ。来校者の投票による「展示大賞」の獲得を目指した展示が多く、飲食店やお化け屋敷は毎年の恒例だ。特に、女装男子が美を競い合う「ミス麻布コンテスト」は大きな盛り上がりを見せる。

また、運動会では頭髪を赤・青・黄のいずれかに染めてくる生徒も存在する。赤髪の生徒にその理由を聞くと「色別対抗だし、自分は赤組なので染めてきた」とのこと。運動会も生徒達自身で企画・運営を行っている。

参加も自由なので、運動会に参加しない生徒もいる。そのため、参加人数が少ないクラスも存在し、最初から競技の勝敗がついているケースも存在するというから驚きだ。

ただし、2007年には一部生徒の飲酒により中止、2013年にも度重なる不祥事により中止となった。

 

このように、自由な校風であるがゆえの不祥事も存在するのだ。麻布学園の元校長である氷上信廣氏はこの校風について以下のような発言をしている。

自由を満喫するのは結構だけど、社会との線引きは自分たちでやらなきゃいけない、ということを教えます。「自由と自律はコインの表裏の関係」ということを知ってもらおうと思っています。
参考引用:麻布生は中1から領土問題を論じます 麻布学園 氷上信廣校長に聞く(東洋経済オンライン)

学校側も闇雲に自由な校風を推進しているわけではない。生徒たちも、自由と表裏一体の関係にある責任を負いながら学生生活を送っているのだ。

そして、自由な校風ながらも、麻布の進学実績は目を見張るものがある。近年、東大合格者数の数が減ったとはいえ合格者数上位10傑から漏れたことがない唯一の学校である。

次のページでは、麻布がどうしてここまで自由な校風にもかかわらず高い合格実績を誇っているのかを見ていこう。

実は6割の生徒は中1から通塾している!

麻布の生徒は、学年問わず東大を目指す生徒が多い。そのため、中1の時から数学や英語の塾に通っている生徒が学年ごとに差はあれど約6割はいるのだという。自由な校風といえど遊んでばかりでなく、きちんと進学について考えている生徒は多いようだ。

ただし、受験に向けて本気で取り組み始めるのが部活や文化祭、運動会などの行事が終わる高2の秋からという生徒が大半。これはあくまで筆者の考えだが、東大を目指すには少し遅い気もする。実際、一般的な進学校では、高2の4月から受験対策を始めるところが多い。

30年以上麻布で教師を務める山岡幹郎教諭は以下のように分析している。
僕の一応の結論は『麻布生には野蛮な集中力がある』ということです。だいたい彼らはクラブ活動を引退する高二の夏・秋か、なかには高三から勉強を始める者もいます。勉強を始めるとすごい集中力を発揮するんですね。どこでそんな『野蛮な集中力』を得たかというと、小学校時代の塾なんです。
参考引用:勉強時間30分なのに東大合格者多数! 自由で変な進学校「麻布」の秘密(LITERA)

幼少期から人一倍勉強してきたという原体験があり、そのうえで学生生活を自由に過ごしてきたからこそ、最後は勉強に集中して取り組める生徒が多いようだ。学校以外での勉強に精を出している生徒が大半を占めている。さて、それでは麻布学園の教師たちはどのように授業をしているのだろうか?

受験型の詰め込み授業はナシ!ロボット作りなど独創的な授業!

麻布では進学に向けて特別な指導はしていない。知識を詰め込むだけの講義は存在しない。むしろ、大学受験には役の立たないラテン語やロボット作り、映画『バックトゥザフューチャー』研究などの40以上ある好きな講義を選べる「教養総合」という科目を必修で設けている。相対性理論入門などといった大学教養レベル以上のものもある。

多くの私立進学校では、大学受験だけを見据えた教育だけをしているところが多い。そういったところの生徒は均一な価値観を持った生徒が多いのが特徴である。だが、麻布は大学受験を人生のゴールとは考えていない。いかに独創的な人間を育てるかということに主眼を置いているのだ。

そのため「教養総合」のような科目が置かれたり、芸術志望の生徒の希望により7・8時間目に芸術の科目が設けられたりするのだ。

麻布の教師は、生徒の良き理解者であるという。進学相談にも親身になって向き合う。浪人が決まり予備校に通うことになった卒業生のなかには、予備校帰りに麻布に立ち寄り教師に相談する者もいるほどだ。また、大学受験に直結しないものの面白い授業を展開する教師も多いという。

麻布の東大合格者数が多い理由が少しずつ見えてきた。学校側は受験に特化した授業を行っているわけではない。一方で、生徒の進路指導や進路相談にはきちんと対応し、生徒自身も進路を見据えて受験勉強に励んでいるのだ。

次のページでは、麻布が輩出した人材・異才を紹介する。自由闊達な校風で育った著名人を見ていこう。

アナウンサーから漫画家、発明家まで輩出した異色の麻布

2014年度好きな男性アナウンサーランキング1位に輝いた桝太一。実は麻布出身である。文系コースに所属していたが、将来昆虫学者になりたいと思い立ち、高校3年時に理系に転向し現役で東京大学農学部に合格。東京大学を志望校として選んだ理由は、通っていた塾にいた好きな女の子が東大志望だったから。結局、その女の子は東大ではなく別の大学に進学してしまったらしい。

第6回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した『セクシーボイスアンドロボ』の作者の黒田硫黄は、麻布高校時代にアニメ研究会に所属。進学した一橋大学では漫画研究会に所属。あのジブリの宮崎駿から「このおもしろさが判る奴は本物だ」と絶賛されたほどの実力者である。家庭教師のアルバイトではタキシードを着て生徒に教えていた、という逸話もある。

東京都知事選挙に繰り返し出馬するなどのパフォーマンスで注目を集め、タレントとしても有名な発明家・ドクター中松も麻布出身。奇抜なパフォーマンスで有名な人物だが、麻布出身は伊達ではない。東京大学工学部を卒業し、一度は三井物産に入社している。

これはあまり知られていないことであるが、野球などのスポーツに造詣が深く、1990年には日本人として初めてメジャーリーグ球団ピッツバーグ・パイレーツの始球式を行っている。

このように各分野に良い意味でクセのある人材を送り込んできた麻布学園だが、近年受験者が減少傾向にある。不況の影響により、多くの人々が「いい大学に行って有名企業に就職したい」「安定な企業に就職したい」と思うようになった現代、独創的な人材を目指す麻布と、安定を求める親のニーズが食い違っているのだ。

また、偏差値も徐々に下がり始め、同じ御三家の開成とも大きな差が開き始めた。

だが、ここで受験教育に捉われない麻布について語るのに偏差値の話を持ち出すのはナンセンスだ。受験に特化した新興学校が多いなか、100年以上もその自由な伝統を貫き通し多数東大合格者を輩出してきた麻布。現在の日本に漂うこの独特の閉塞感を麻布学園の独創的な人材たちが突き破ってくれることを願っている。

麻布学園には是非とも偏差値のように画一的な指標に縛られない学校であり続けて欲しい。

2015/02/22

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