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94連敗。東大は東京六大学野球に残るべきなのか?

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94連敗…東大によって樹立されてしまった不名誉な新記録

非常に長い歴史を持つ東京六大学野球。早稲田大学・慶應義塾大学・明治大学・法政大学・東京大学・立教大学の6大学が加盟しており、ハイレベルな戦いが繰り広げられている。

古くは長嶋茂雄、近年では高橋由伸や鳥谷敬のほか、メジャーリーグで活躍する青木宣親などなど、多くの有名なプロ野球選手が輩出してきた。

これまでの長い歴史で数々のエピソード、伝説が生まれてきた六大学野球。そして、今年の5月23日。神宮球場で新たな歴史が刻まれた。

2010年の秋以来、リーグ戦94連敗だった東京大学が、優勝争いの真っ只中であった法政大学に6-4で勝利。これは東大野球部にとって1964日ぶりの勝ち星だった。スタンドで声援を送った学生やOBの中には感極まって涙を流す人もいたという。

東大の浜田監督も「連敗が止まる試合が、こんなにドラマチックに逆転、逆転でとは思っていなかった」とコメント。

また、SNS 上でも多くの現役東大生、東大OB・OGが祝福の言葉を述べた。だが、一方で東大生出身でありながら、厳しい意見を述べる人もいた。茂木健一郎氏は野球部の勝利を祝いつつも東大が連敗した理由を冷静に分析。

また、六大学野球もいい加減に改組したらどうか、と東大の存在意義を問う声もあった。

東京六大学野球に東京大学は果たして必要なのだろうか?今回は、「東大は六大学野球に必要だ」という観点から、このことについて考えてみたいと思う。

入れ替え制のない東京六大学野球

そもそも、なぜここまで負け続けているにもかかわらず、東大が六大学リーグでプロを目指す野球のスーパーエリートたちとともに日々戦っているのだろうか。それは、東京六大学野球が入れ替え制を採用していないからである。サッカーのように、1部リーグ、2部リーグなどというようなくくりが存在しない。

一方、中央大学や専修大学、亜細亜大学など21の大学から構成される東都大学野球には入れ替え制度があり、4部リーグまでが存在する。毎シーズン、強豪がひしめく中で壮絶な入れ替え戦が行われ、その様子は戦国東都と形容される。

試合に負け続ければ、当然のごとくその下のリーグの上位との入れ替え戦が始まる。神宮球場で試合をすることができるのは1部リーグのみ。東都大学野球に参加している学生たちはハングリー精神の塊だ。

負けて1部リーグからいなくなるのは嫌だ、少しでも上に勝ち上がりたい・・・そんな思いが、東都リーグで鎬を削る学生たちの力となっている。競争が激しい東都大学野球は、プロ野球界に数多くの選手を送り出している。実力では六大学野球より上、という声も多い。

ここまでくると、東京大学が東京六大学に必要か、ということではくて、東京六大学野球のシステム自体に問題があるのではないかと思う人もいるだろう。

ここで、東京六大学野球がこの制度のまま存続し続ける理由、そして東京大学が六大学野球に欠かせない理由を紹介しよう。

1925年から始まった東京六大学野球の伝統。

東京六大学野球の発端は、1903年に始まった早慶戦。そこに明治大学を加えた3大学でリーグ戦を開始したのが1914年。以後、1917年に法政大学が、1921年に立教大学が参加し、そして東京大学野球部史上の「名投手三羽烏」の一人とされる東武雄の活躍により、東京大学もリーグ参戦が決定。

この東武雄は、東大野球部で唯一のノーヒットノーランを記録した伝説の投手である。そして、この1925年から東京六大学野球連盟が正式に発足した。

東京六大学野球の根底の部分は、歴史的背景から見ても大学の対抗戦。早慶戦がそうであったように、それぞれの大学による誇りをかけた対抗戦である。

だから、東京六大学野球は「何勝何敗」という数字で優勝を決めるのではなく、相手大学に勝ち越すことで得られる「勝ち点」で争っている。それゆえに、最初から2部リーグの発想もなく、入れ替え戦もない。

東京六大学野球が発足した経緯、伝統を見れば入れ替え戦をするべきだと論じるのはいささか問題がある。

なぜ、東大は六大学野球に欠かせない?

94連敗というのは東京六大学野球の長い歴史を見れば、誇れるべき歴史ではないかもしれない。いや、汚点と言ってもいいかもしれない。だが、同じく歴史を見れば東京大学が輝かしい歴史を持っていることも確かなのだ。

1974年に法政大学に入学した甲子園の怪物・江川卓。その彼に初めて黒星をつけたのは東大なのである。また、OBには過去5人のプロ野球選手がいる。また、2010年秋から94連敗だった東大だが、その連敗の前の試合の相手は早大の斎藤佑樹だ。

歴史以外の観点からも東京大学の存在は大きい。事実、日本で一番ブランド力のある大学は東京大学である。その東大が、六大学野球に参加している。それだけでも意義のあることだ。

「連敗を94で止めた東京大学」とニュースで放送され、SNSで話題になることも、六大学野球全体が注目されるきっかけとなる。

これらを考慮した結果、東京大学六大学野球は入れ替え制である必要はないし、東京大学はこのリーグになくてはならない存在なのだ。

だが、いつまでも伝統に縛られる必要もないという意見も確かにあるだろう。今後、六大学野球の従来の仕組みを変えてしまうような抜本的な構造改革が行われる可能性もゼロではない。

ただ、東京六大学野球の築いてきた伝統はとてつもなく堅固なものだ。恐ろしく長い連敗から抜け出した東京大学野球部の新たなる歴史の瞬間を見たいと願う人々が数多くいることも、また事実なのだ。

参考引用:「1694日ぶりに勝利」した東大が東京六大学に必要な理由(BIZCOLLEGE)六大学野球から東大を外すべきなのか(BLOGOS)

2015/10/07

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