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ハーバードより難関、全寮制”ミネルバ大学”がぶち壊すオンライン大学の常識

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カレッジーノ編集部に面白い情報が届いた。

 

新しい大学の開校情報だ。

 

いろんな教育機関が登場するたびに、どんな環境なんだろうと思いワクワクするが、これは全く新しいタイプだと断言できる。

 

それが2014年9月にサンフランシスコにて開校したばかりのミネルバ大学(Minerva Schools at KGI)だ。

 

なんと、全寮制の大学なのだが、最初の1年目はサンフランシスコで過ごし、半年ごとに世界の7都市を移り住む。

 

授業はすべてオンラインで行われ、世界から集まった若者達が一堂に学ぶ。そして、カリキュラムの大部分をインターンなどの時間に充てているため、社会経験を身に付けることができる。

 

もちろん、世界の寮にはセキュリティが確保され、学生達は世界の異文化体験を通して国際人へと成長する。

 

あまりにも聞いたことがないシステムということもあり、学費が気になるところだが、ハーバードを含むアイビーリーグの学費の4分の1程度というから驚きだ。

 

久しぶりに血湧くような大学の登場に、正直、興奮している。

 

もっと、詳しくご紹介したい。

 

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写真共有アプリSnapfish創業者が設立

 

2014年9月にサンフランシスコにて開校したミネルバ大学の創設者はBen Nelson、写真共有アプリのSnapfishの創設者だ。

 

彼がハーバードやペンシルバニア等の米国トップ大学の学長をアドバザリーメンバーに、2013年に設立した「Minerva Project」が母体となっている。

 

ハーバードで30年以上教鞭をとっていた教授を学長に迎えるなどし、発足にこぎつけた。

 

冒頭でも述べた通り、かなり変わったカリキュラムの大学ではあるが、卒業者には通常通り、米国大学の学部卒業学位が得られる総合大学だ。

 

ミネルバは、米国のトップ校が非常に高額な学費を必要とする一方で、必ずしも社会のニーズに適応した人材を輩出できていない現状に危機感を頂いた人々が、世界をリードできる人材を育てる目的で創立された。

 

例えば、下を見て欲しい。

 

ハーバードの学費:約 $43,000

 

ミネルバの学費:約 $10,000

 

これからわかるように、ハーバードの学費は決して安いとは言えない。世界トップ大学であることは間違いないが、奨学金が支払われない場合は多くの負担を学生に強いることになる。

 

ミネルバは生活費込みの費用でも、$28,500となっており、ミネルバは非常に良心的な学費と言えるだろう。

 

そのうえ、豊富な奨学金制度も用意されているらしく、学生にとっては安心できる環境だ。

 

Photo by Youtube Photo by Youtube

 

知識の詰め込みはもう古い

 

現代社会はかつてないほど、国際的な結びつきが緊密になり、また不確実性も増している。

 

ミネルバはこうした現状を考慮し、「知識の詰め込み」や「偏った思想や文化」に基づく教育では、社会の要求を満たす人材を育成することは難しいと考えている。

 

そして、世界各国において、今まで存在しなかった職業や問題に柔軟に対応できる人材が求められていると主張する。

 

こうした先の読めない時代に、学部卒業生として求められる能力は、

 

①Thinking Critically(批判的に考える) ②Thinking Creatively(想像豊かに考える) ③Communicating Effectively(円滑なコミュニケーション)

 

という3つのコア・スキルをバランス良く、 "流暢に"使いこなせることだとミネルバはいう。

 

ミネルバはこれらの能力を学生が身につけられるようにするため、数十年の研究を経て効果が実証されている手法を、最新のIT技術と組み合わせることにも成功。結果、低価格な学費を実現した学校を創ることができたそうだ。

 

Photo by Youtube Photo by Youtube

 

学生は国際色豊か

 

現在の学生約150名のうち、80%が米国籍外の学生だ。

 

これは、米英のトップ校の学部留学生比率、約10〜15%を大きく上回っている。

 

アジア出身者が最も多く34%を占めており、トリニダード・トバゴやパレスチナ自治区の出身者もいるとのこと。

 

彼らが同じ寮内でどのような会話をしているのか気になるところだが、言葉も価値観も違う若者が同じ釜の飯を食うのだから、苦楽を共にすることになるだろう。

 

実際に入学している学生も粒ぞろいとのこと。

 

高校在学中にインドで現地の人達にジュエリーデザインを教えるNPOを立ち上げた経験を持つ社会起業家もいる。

 

学んだことを自ら実践し、社会に良いインパクトを与えることができる人達の能力をさらに高めていくことをミネルバは目指す。

 

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全寮制のメリットとは?

 

現在、学生寮はサンフランシスコをはじめ、ロンドン、ベルリン、ソウルなど世界の都市に位置する。今後、学生数の増加に伴い、順次増加していく予定だ。

 

授業はオンラインにもかかわらず、全寮制というところに若干矛盾のようなものを感じてしまうかもしれないが、それも狙いがある。

 

オンラインの授業だけでなく、オフラインでの学生同士の交流(学び合い)を重視しており、世界中から選び抜かれた学生達が共同生活を送ることで、様々な価値観に触れられるよう、学生寮を設置している。

 

ミネルバが4年間で7つの国際都市に滞在することをカリキュラムにしている背景は、”国際人育成”のためだ。

 

異文化体験は旅だけではなく、実際に現地に滞在し、現地の人々との協働プロジェクトをする必要がある。

 

さらには、様々な国から来たクラスメイト達とその経験を共有し、それぞれに異なる受け止め方があることを理解する重要性を感じてほしいからだ。

 

Photo by Youtube Photo by Youtube

 

オンライン授業の実態

 

ミネルバ大学の授業は全て20人未満のセミナー形式で行われている。

 

通常のオフラインのクラスで行える、少人数グループへの分割、資料の共有、ディベート、フィードバック等は、ほぼオンライン上で再現できる仕組み。

 

また、同じ場所でオンライン授業を受ける学生もいるので、授業終了後、意見交換をすることも可能だ。

 

さらに詳しく説明すると、ミネルバがセミナー形式の授業にオンラインプラットフォームを活用したのは、以下の理由による。

 

1、全ての授業が記録されることで、学生、教授相互に授業終了後タイムリーな評価をフィードバックできるため 2、どこにいても、ネットがつながれば、授業に参加できるため 3、キャンパスを持たず、授業のクオリティに関係のない費用を大幅に削減できるため

 

学生からはオンラインの授業はとても評価されており、自分のクラスへの貢献度や、学習効果を直ぐに確認できるため、とても好評だという。

 

また、全ての授業が20人未満で、例えば、授業中よそ見をしていると、教授から注意を受けたりするため、通常の授業よりも、緊張感を伴う。

 

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インターンも単位として認可

 

初年度のカリキュラムは、学校側から幾つかのテーマが与えられる。

 

学生が独自に獲得してきたインターンシップもテーマに沿ったものであれば、単位が認められる形式だ。

 

ただし、独自に獲得してきたインターンシップが単位として認められるためには、

 

1、指導教員の承認を得ること 2、同じテーマに対して異なる視点からアプローチする学生を獲得すること

 

など、いくつかの要件を満たす必要がある。

 

学年末テストの代わりとなるFinal Projectの一例としては「Wikipediaの新サービスを開発する」といった極めて実践的なものもあるというから驚きだ。

 

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合格率はわずか2.8%...

 

2013年のハーバード、スタンフォードの合格率はそれぞれ5%台であり、全米難易度で1位と2位を記録したが、ミネルバの合格率はそれをさらに凌ぐ2.8%。

 

2014年の入試では、96ヶ国からの応募があり、2015年には世界中から11,000名を越す応募があった。

 

ともかく、非常に狭き門となっている。

 

入学基準を満たせば、国籍、性別に関わらず入学可能となっているが、独自の選考プロセスを通す必要がある。 SAT(米国の一斉試験)やエッセイは受理せず、高校時代の成績証明書や課外活動実績、適性試験、オンライン面接がある。

 

課外活動は、可能な限り実績を証明する資料を提出すことが求められ、適性試験は知能テストと適性試験を組み合わせたものとなる。

 

オンライン面接は、ビデオのガイドラインに従い、質疑応答やエッセイを書くテスト形式だ。

 

以上、4つのプロセスを総合的に判断し、合否を決定する。

 

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ミネルバへ合格するには?

 

ここまでミネルバをご紹介してきたが、実際に入学してみたいと考えた方はいるだろうか?

 

ミネルバの担当者の方に直接、「ミネルバに合格するためにはどうすればいいのか?」聞いたみた。以下、その全文だ。

 

〜〜〜〜〜

 

『ミネルバ大学は、他のトップ大学同様、万人受けする大学ではありません。この大学では、自分を継続的に向上させることを楽しめる人、多様性を受け入れ、自分がマイノリティーである、という環境に適応できる能力が求められます。

 

入学を考える高校生、編入学を考える大学生(実際、ミネルバ大学には他有名大学からの転入生が多くいます)に推奨するのは、以下のことを実践することです。

 

・自分の学校での勉強をおろそかにしない ・勉強だけでなく、得た学びを学外活動に活かし、社会や地域コミュニティに貢献する ・ディベートや異文化体験を通じ、自分と異なる立場の人々の考えを理解する努力を怠らない ・自分の行動の軸となるような体験を積む

 

ミネルバ大学の入学選考プロセスは「一発テスト」では突破できません。 Facebook等でミネルバ現役生のPassport Storiesを公開しています。 素晴らしい志を持った世界中のクラスメイト達と繋がる機会がミネルバ大学にはあります。おそらく人生を通じて記憶に残る4年間になるでしょう。

 

日本国内でも個別の学校訪問や各種イベントを通じ、説明会を行っていますので、あわせてご参考ください。 また個別の質問・回答は、多少時間を要しますが、お問い合わせ頂ければご対応致します。

 

hideki@minerva.kgi.edu Minerva Schools at KGI Regional outreach  山本 秀樹

 

意欲ある学生諸君の挑戦をお待ちしています!』

 

Photo by Youtube Photo by Youtube

 

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いかがだっただろうか?

 

個人的には非常に面白い取り組みだと思う。日本のオンライン大学といえば、BBT大学が有名ではあるが、それに世界というフィールド、全寮制という環境を付け足せば、「何かが生まれそう」という淡い期待感を抱かせる。

 

人生で非常に大切な学生という時期を、生まれたての大学にゆだねることへの不安はあるかもしれないが、創立初期だけの人しか味わえないであろう、「学校の歴史を創り出す」という感覚は貴重かもしれない。

 

何事もチャレンジしてみないとわからない。日本からミネルバへ入学することが当たり前の選択肢になる時代は訪れるのだろうか?

 

興味のある学生はぜひ、トライしてほしい。

 

2015/08/30

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